彩はアルマイトを個人で行うためのキットです。別売りの染料を使うことで、色鮮やかなカラーアルマイトを行うことも可能です。
普通は工場の専用設備により行われるアルマイトですが、個人でアルマイトを行うには、まず法律上の問題があります。陽極酸化に使う電解液は通常希硫酸が使われますが、個人である以上、法律上問題のない濃度の希硫酸である必要があります。
本製品ではそうした制約下でも添加剤の工夫により、確実にアルマイトを行える電解液を開発しました。
また、導入可能な最低限の設備ながらも、可能な限りプロの設備に近い条件を実現するように製品構成を工夫してあります。
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▲電解液 |
彩では別売りの染料槽と染料を使うことで、アルミ材に着色をすることが可能です。金属の質感をそのままに、作品の表現の幅を広げることができます。
限られた設備環境の中でも美しく染色可能なよう、海外製の高級染料を使用しています。一般的な染料に比べて耐候性も段違いです。
A4サイズのアルミ板もすっぽり入る大型容器でアルマイトを行います。
電解液や染料はオプション品として買い足し可能なので、容器を自分で用意すれば更に大きい部品も処理可能です。
(面積が大きくなると電源装置の容量が不足する場合があります)
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▲陽極酸化槽 |
当社製品KitMillにて加工したアルミ部品を着色アルマイトとしたり、そこからさらに彫刻を入れたり。表札やキーホルダーなどのオリジナルグッズをはじめとして、表現の幅が無限に広がります。
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▲KitMillと組み合わせたアルマイト品 |
希硫酸内でアルミを陽極として水の電気分解を行い、アルミ表面に酸化皮膜(アルミナ)を生成させる処理のことです。アルマイト処理を行うことで、耐食性、耐摩耗性が向上します。
また、酸化皮膜は微細孔をもつので、そこに染料を吸着させることで定着性の高い着色処理が可能です。
1. 洗浄 中性洗剤などで汚れ、油脂を確実に落とします。 |
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2. 陽極酸化 [30分] 希硫酸中で電流を流し、酸化皮膜を生成させます。 |
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2.5. 着色 [30分](白アルマイトの場合はこの工程を省きます) 染料を溶かしたお湯の中で染色します。 |
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3. 封孔 [15分] 90°Cの封孔剤に投入し、酸化皮膜に発生した微細孔を塞ぎます。 |
カラーアルマイトの色見本です。アルマイトの条件により、色の濃さは異なることがあります。(材質:A5052)
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ゴールド | レッド | ブルー | ||
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グリーン | バイオレット | ブラック | ||
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ピンク |
実際に「アルマイトキット 彩」を使用しているお客様の作品です。
▲ DMM.make AKIBA様の作品
DMM.make AKIBA様では様々なワークショップが開催されております。詳しくはこちらをご覧下さい。
項目 | |
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処理可能寸法 | 210mm(W) x 300mm(D) x 100mm(H) |
電源 | 12VDC30A |
処理可能面積 | 100000mm2まで可 |
処理可能材質 |
A1000系、A5000系、A6000系 ※本製品でA2000系、A7000系にアルマイト処理すると 緑がかったり、斑点がついたりします。 |
電解液、封孔液、染色液は劇毒物ではありませんので、下記の手順にてご家庭で処分できます。
ご用意いただくものをリストアップしました。ご購入前のチェック表としてもご利用ください。
項目 | 内容 |
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ガスコンロ | 封孔処理で封孔剤を煮沸させるのに必要です。 鍋が対応していれば電気コンロでも問題ありません。 |
ステンレス製鍋 | 封孔処理槽として必要になります。ホーロー製が最適です。 |
ニッパー | アルミ線を切断するのに必要です。 |
染料、染色槽 | 染料、染料層はキットに含まれていません。オプション品から必要なものをご購入ください。 白アルマイトの場合は不要です。 |
中性洗剤 | アルマイト処理をするアルミ材を洗浄するのに使用します。 |
新聞紙 | 薬品の飛散防止に使用します。 |
ゴム手袋 | 安全のために必要です。 |
保護メガネ | 安全のために必要です。 |
重曹 | 電解液をこぼした時や処分する時に使用します。 |
塩素系漂白剤 | 染料を処分する時に使用します。 |