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2022.10.12
2022.10.12
KitMillの使い方

切削による基板加工

「KitMill BS100/200」「KitMill CL100/200/420」は、基板加工アタッチメントを取り付けることで、基板加工機として使用することが出来ます。本記事では、KitMillを使用した、迅速かつ高品質なプリント基板の製作方法をご紹介します。

今回の動画で使用したもの

  • 機種 :KitMill CL200(基板加工アタッチメント取り付け)
  • CAM:ORIMIN PCB
  • 刃物 :土佐昌典VC
  • 材料 :片面生基板(ベークライト)、捨て板(ベークライト製)

1. 基板の設計

プリント基板設計CADで基板を設計します。
設計後はガーバーデータを出力します。

2. NCプログラムの作成

手順1で作成したガーバーデータを基板加工アタッチメント付属の専用CAMソフトウェア「ORIMIN PCB」に読み込み、NCプログラムに変換します。

3. 材料の固定

穴・外形加工時に加工テーブルを傷つけないよう、捨て板を使用します。
材料と捨て板を重ね、加工テーブルにクランプ、または両面テープで固定します。

4. 基板加工カッターの取り付け

基板加工カッター「土佐昌典VC」を取り付けます。「土佐昌典」は、基板加工の全工程に一本で対応し、繊細な基板を生み出す独自開発の専用刃物です。

■ 従来の基板加工機では、パターン・穴・外形加工の各工程で使用する刃物が異なるため、1枚の基板を製作するのに最低でも2回ツールチェンジする必要がありました。さらに、穴加工では穴径に合ったドリルを使用するため、その分ツールチェンジする必要がありました。

■ 基板加工カッター「土佐昌典」を使用することで、生基板のパターン・穴・外形加工の全工程を一本の刃物で完結させることが可能です。刃物交換が不要なため、CNCであることを最大限に活かしたノンストップの基板加工を実現します。

「土佐昌典」による加工の特長については、こちらも合わせてご参照ください。

5. 切削

手順2で作成したNCプログラムを付属の制御用ソフトウェア(USBCNCV4)で読み込み、切削を開始します。

5-1 | パターン加工時の特長

加工深さが変わると溝幅が変わり、パターン幅を均一に加工することができません。「基板加工アタッチメント」を使用することで、加工深さを一定に保ちながら加工可能なため、ハイクオリティなプリント基板を生み出すことができます。

■ 材料に反りがある場合、アタッチメントが材料を押さえ、反りをとりながら加工することで溝幅を一定に保ちます。

■ Z軸を材料表面から一定の高さに保つ機構が備わっているため、材料やテーブルに傾きがある場合であっても、傾きに沿って一定の深さでパターン加工を行うことが可能です。

5-2 | 穴加工時の特長

基板加工カッターは、径の異なる穴を繰り広げて加工することが出来るため、穴径に合わせてドリルを交換する必要がありません。

バリ取りをしたら、基板加工は完了です。

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