NEWS RELEASE

2024.12.25

「MISUMI presents 第43回ROBO-ONE」イベントレポート

2024.12.25

2024年9月21日(土)と22日(日)の2日間にわたり、神奈川県立青少年センター(横浜・紅葉ケ丘)にて二足歩行ロボット格闘技大会「MISUMI presents 第43回ROBO-ONE」が開催されました。当社は協賛企業賞として、芝浦OBチームにオリジナルマインド賞を贈呈しました。また、当社の開発スタッフも選手として大会に参加し、見事に3位入賞を果たすとともに、ミスミ賞を受賞する快挙を達成しました。

以下では、オリジナルマインド賞を受賞した芝浦OBチームのロボット「Variant」や授賞式のようす、当社社員の活躍についてご紹介します。

オリジナルマインド賞を受賞した芝浦OBチーム製作のロボット「Variant」

芝浦OBチーム製作の「Variant」は、まるでゲームに登場するロボットのような、スタイリッシュなプロポーションの機体です。そのプロポーションは大会に出場していたロボットの中でも特に洗練されており、デザインへのこだわりを強く感じさせるものでした。

機能性を上げるために部品点数を抑えた設計にすると、他のロボットと似通ったプロポーションになり、機体のアイデンティティが薄れてしまう。そんなジレンマに正面から向き合い、上半身をデザイン重視、下半身を剛性重視の設計とすることで、機能性とデザインへのこだわりを絶妙なバランスで両立させています。制約の中でも設計の自由さを忘れることなく楽しもうとする製作の姿勢も含めて、オリジナルマインド賞の受賞に至りました。

  • 芝浦OBチーム製作のロボット「Variant」
  • 頭部は切削パーツを組み合わせてつくりあげられている。立体的な形状のパーツは3Dプリンターでつくられることが増えているが、あえて切削パーツを複雑に組み合わせることで、ボディ部分の切削パーツとの統一感を高めている。さらに、重厚感のあるメカメカしさを際立たせるとともに、隙間から漏れる青いライトの光と相まって、独特の存在感を放っている。
  • 肩部はギア駆動を採用することで、可動パーツの配置の自由度を高めている。これにより、より立体的でダイナミックな動きを生み出すことができ、まるでゲームに登場するロボットのような美しいプロポーションを実現している。

◀︎ 脚部の剛性と軽量化を両立するためには、フレームに薄い板金を組み合わせる方法が主流とされる。しかし、「Variant」の脚部には厚みのある板金が採用されている。

厚みのある板金は高い剛性を得られる一方で、重量が増加するため、肉抜き加工が必要となる。肉抜き加工には、比較的加工時間の短い「切り抜き加工」が一般的だが、「Variant」のフレームでは時間のかかる「ポケット加工」を採用し、さらなる高剛性を実現している。そこには、ロボット製作に一切妥協しない姿勢が見て取れる。

  • 「Variant」の脚部には、厚みのある板金が採用されている。厚みのある板金は高い剛性を得られる一方で、重量が増加するため肉抜き加工が必須となる。肉抜き加工には「切り抜き加工」に比べ、時間のかかる「ポケット加工」を採用し、軽量化と高剛性を実現している。そこには、ロボット製作に一切妥協しない姿勢が見て取れる。

授賞式のようす

  • 芝浦OBチームの小澤さん(左)と当社の開発スタッフ(右)

当社社員の活躍の紹介

今大会には当社開発スタッフの吉田拓斗さんも選手として参加し、見事3位に入賞するとともに、ミスミ賞を受賞する快挙を達成しました。ミスミ賞は、大会出場チームの中から、優れたデザインやダイナミックな動きで観客を魅了した機体の制作者に対し、その技術と情熱、チャレンジ精神を称えて株式会社ミスミより贈られる賞です。

  • 当社スタッフが今大会に向けて製作したROBO-ONE競技用ロボット「<(クレッシェンド)」。社員であれば自由に使うことができるオリジナルマインド社内の「KitMill」を製作に活用することで、加工にかかる時間を大幅に短縮。これにより、大会までの調整期間を確保し、急遽参加が決まった機体ながらも十分な準備を整えることができた。
  • 強度を保ちながら軽量化を実現し、さらにデザインにもこだわったフレーム。格子状に肉抜きされたフレームの形状が立体的な奥行きを強調する、印象的なデザインに仕上がっている。
  • 足のフレームには「INARI」を使用し、インサート成形によってグリップ材や滑り材をフレームと一体化させている。接着材で貼り付けた場合と比べ、激しく動いても剝がれることがない。競技に参加するロボットにとって、理想的な足パーツとなっている。

吉田拓斗(開発部 / 入社2年目)

学生時代から ROBO-ONE 競技に取り組んできた吉田さんは、競技を通じてものづくりの技術と情熱を磨き続けてきました。「ロボット製作を極めるには何が重要か」を真剣に考え、「納得のいくものをつくるには、土台となる加工機が欠かせない」と確信します。

工作機械メーカーへの就職を志望する中、学校に設置されていた「KitMill」を使っていた経験から、オリジナルマインドが候補に浮かびました。そして、国内のロボットコンテストにおいて多くの人に愛用されている工作機械を生み出す企業で、今度はものづくりを応援する側に回りたいという思いが芽生え、当社への入社を決意しました。

現在は、会社からの支援を活用しながら趣味の製作活動にも力を入れつつ、社内では製品開発の最前線で活躍中。常にお客様と同じ目線に立つことをモットーに、ものづくりの夢と楽しさを広げる製品の開発に日々奮闘しています。

株式会社ミスミのウェブサイトにて、ミスミ賞の受賞者インタビューが掲載されています。吉田さんの ROBO-ONE にかける想いなども語られていますので、ぜひこちらもご覧ください。

ものづくりへの情熱を「オリジナルマインド」で発揮しませんか?

当社では、学生時代に培ったものづくりへの情熱や経験を活かしながら、製品開発を通してさらなる成長を目指せる環境づくりを大切にしています。また、製品の割引制度をはじめ、社内には自由に使える自社製品や工作ツールを設置するなど、仕事と両立しながら製作を続けやすい制度や環境を整えています。オリジナルマインドでの働き方についてより詳しく知りたい方は、ぜひ「私たちの声」をご覧ください。

お問い合わせ先

広報窓口:お問い合わせフォーム よりご連絡下さい。

■ 公式X(Twitter)
https://x.com/ORIGINALMIND_jp
■ 公式Facebook
https://www.facebook.com/originalmind
■ コーポレートサイト
https://www.originalmind.co.jp/company/