入選
#ANYCAP ~ボトルキャップから生まれたキーボード~
制作者：中島 慎太郎
作品概要：
家やオフィスから出るペットボトルキャップを100%使用して制作したキーボードです。（写真は100% コカコーラキャップから作ったキーボード）
家から出たゴミを再び再利用し、在宅ワークに利用する、生産から利用、廃棄のサイクルを極限まで小さくする実験的な取り組みです。
飲料産業から情報産業へのジャンプがユニーク。つぎはぜひキーボードを溶かしてボトルキャップを作って欲しい。
土佐 信道
実は当社でも金型製作代行サービスを始めるにあたり、キーキャップの金型を製作しており、ちょうどその時にこの作品と出会った。同じ道を辿ったからこそわかる、溶けた樹脂をスムーズに流すためのコールドスラグウェルを設けたランナー形状や、成型したキーキャップを金型から取り外すための工夫など、カラフルなキーキャップからは想像できない地道な努力を垣間見ることができた。
当社と異なるのは、材料に廃プラを用いているという点。一日に何度も打つキーボードのそれぞれに、その材料がどのような経緯を辿ってここに来たのだろうと、思いを馳せながら入力するのもまた感慨深い。環境負荷の高いプラスチックを廃棄し続けているという罪悪感からも解放される気分だ。作者はオープンソースコミュニティを開設しており、金型の3Dデータを公開されていたり、世界に1つだけの廃プラキーキャップを作るワークショップを開催している。ぜひご覧いただきたい。
中村 一