最優秀賞

Swiper01
Swiper02

機械式時計(自動巻き)

制作者:したーじゅ

作品概要:

機械式腕時計の4作目です。
今回は自動巻きを作りました。
一部のネジ、石類(穴石、ツメ石)、動力用ゼンマイ、風防、パッキン、ベルト、バネ棒以外の部品はすべて加工しました。
動画では天真の軸受けにベアリングを使っていますが、最終的にインカブロックに変更しました。
これまでの腕時計と比べて格段に時間のずれが発生しにくくなったため、実際に使用しても不都合を感じることはなくなりました。(1日で発生する誤差は最大で30s程度です。)

なんでもショートカットしがちな世の中ですが、この方は時計を制作するために、工作機械も自作しているから驚き。 この小さな時計に、 設計力、素材への知識、工作技能、電気技術、プログラムなどすべての知恵が詰まっており、「一人でここまでできるのか!」と、ものづくりへの勇気をいただいた。

土佐 信道

したーじゅ氏がものづくり文化展に機械式腕時計の第1作目をご応募くださったのが2015年。彼はあれから、気が遠くなるほどの長い道のりを、立ち止まることなく一歩一歩着実に歩み続け、そのたびに、前作を大きく上回る時計を作ってきた。そして今回、あらゆる部品を自作し、自動巻きも搭載した第4作目が完成した。

先日、彼が制作した、【機械式腕時計を作ってみた part4《自動巻き》】という動画を拝見したところ、最後のほうに、「姿勢差の追い込みと部品の耐久性の確認ができたら時計の販売を始めようと思います。」というコメントが入っていた。いよいよ、販売というフェーズに移ろうとしている。このままいくと、その製品版はとんでもなく素晴らしいものになっているのではないかというワクワク感と期待感をつのらせる。

中村 一