土佐信道賞

Swiper01
Swiper02

モビリティで絵を描こう「Rundraw」

制作者:小林 竜太

作品概要:

筆型のパーソナルモビリティ。
モビリティの走行軌跡をデプスカメラとIMUで自己位置推定し、それをリアルタイムにモニタ表示することでユーザーは操作しながら、仮想空間上に絵を描くことができる。
モビリティとアートを連携した作品。

僕らが筆やペンで図形を描くとき、僕らは神の視点から見下ろすように図形を見て、完全にコントロールの下においている。たとえば「ハート」を描くとき、無意識だが、精神も肉体も、その行為をコントロールしている。しかしこの装置で「ハート」を描くのは、それとはまったくちがう。自分という存在は、まるで「マイクロビーム」をあびたように縮んで、筆の上にチョコンとのっかる。そして自分がハートを描くのではなく、プログラムされた「ハート」の軌跡に運ばれてしまう。このまったくコントロールできない「図を描く」ことの体験はとても新しい。たとえばあなたがもっとも親しんでいるあなたの名前を、この装置にのっかって描いたとき、どう感じるだろう?または恋人の名前だったらどうだろう?あなたのほしいモノを描いたら?願いごとを描いたら・・・。いろいろ空想してしまう楽しい装置だ。

土佐 信道