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FabLab Setagaya at IID賞

単管パイプのCNC

フレームとY軸に単管パイプを使用したCNCです。Y軸に単管パイプを使用することで 500 x 800mm の加工エリアを確保しております。Y軸スライド部は、ベアリングハウジングをPCフィラメントを使用して3Dプリンターでプリントし、ひとつのハウジングに608ZZを2個埋め込み合計8個のユニットで単管パイプを挟み込んであります。プレート類には、ポリカーボネート板を使用しました。

駆動系は、57mm角のステッピングモーターで、モータードライバDRV8825でも余裕で駆動できる低電流駆動のモーターを使用。X軸、Y軸はGT2ベルト、Z軸はボールネジです。

制御ソフトは、Grblを選択。オリジナル基板を切削してAVR、USB、モータードライバを載せました。

スピンドルは、RCエアプレーン用のブラシレスモーターとESCを使いER11シャフトを回しています。直接駆動はせず丸ベルトを使うことでプーリー径変更での仕様変更を可能にしました。(予定はないですけど)ラジコン用ブラシレスモーターを使う場合、制御にサーボテスターを使う例が多くありますが、電源投入時の数秒間は最低にしていないとESCが安全上モーターへの電流を送らないので、その都度最低から回転を上げていかないといけません。柔軟に制御したいのでAVRを使ってオリジナル基板を作り制御するようにしました。

集塵は、家庭用掃除機に通常サイズのサイクロンと、粉塵用サイクロンの併用です。

加工範囲が大きいですが、基板切削もこなせる精度があります。

ひとつ難点があり、Y軸を高速移動させるとジャダーが起こることです。やはりリニアシャフトのようにはいかないです。 現状は、1250mm/minに抑えてあります。それでも自分が使う切削スピードでは十分なので問題ではありません。

kebari

ファブラボとして、工作機械を作るということを評価したい。また、加工範囲の大きいCNCを合理的な方法で作成していることが素晴らしい。他にも3Dプリンタやフライス、サイクロン等自作されており、応援したい。

FabLab Setagaya at IID

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受賞作品一覧:2018年