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当社にとっての成功

みなさんは企業にとって「成功」とは何だと思いますか?おそらく多くの方が「売り上げが伸びること」であったり「規模が大きくなること」というイメージをお持ちではないかと思います。

たしかに以前は、「売り上げや規模が大きいこと=成功」という図式が成り立ちました。現代のようにモノが豊かになかった時代では、規模が大きいことが大切なことだったからです。モノを多くの人に行き渡らせるには、低価格でなければなりません。そのためには同じものを大量につくる必要があり、それには規模が求められたのです。

しかし私たちの社会はもう十分に物質的な豊かさを手に入れました。いま人々が求めているのはモノではなく心なのです。

ですから私たちは「企業にとって成功とは何か」について、あらためて考え直す必要があると感じています。もしこれまで通り、成功に対するイメージが「売り上げや規模が大きいこと」であるならば、その経営姿勢はどうしても、「より安く、より多くの人に、より良いものを」となってしまいます。

しかしその結果つくられたものは、「多くの人に好まれるもの」と言えば聞こえは良いかも知れませんが、「その会社ならでは」を感じさせるものが何もないものになってしまいます。そうなると、他社で価格や性能がよいものが出てきたら、すぐに取って代わられてしまうことになります。それでは働く人も疲弊するだけで、その会社にいることの誇りも持つことができません。

たとえば価格比較サイトで1位の座を獲得したとします。そうなればたくさんの注文が来ることでしょう。でもお客さんは「安いから」買っているのであって、「その会社だから」買っているわけではありません。つまりお客さんにとっては、注文した商品さえ届けばどの会社でも構わないのです。

人は自分の存在意義が感じられた時に幸せを感じるのだと思います。その人でなければならない理由がたくさんあればあるほど、幸せになれるのではないでしょうか。それは企業も同じです。いかに売り上げが伸びても、規模が大きくなっても、その会社でなければならない理由がなければ存在意義が薄れてしまいますし、そこで働く人も幸せを感じることができないのではないかと思うのです。

そのためには、お客様に「心」を提供しなければならないと私たちは感じています。心を提供するということは、必然的にお客様を絞ることになります。なぜなら「心」は主観的な価値であり、万人に共通の価値ではないからです。

ですから「心」を提供するということは必然的に規模を大きくすることができなくなります。でもそのことは問題ではありません。当社でなければならない理由がたくさんあることのほうが大切なのですから。

私たちの経営方針には「あなただけを愛し、あなただけに愛される会社」という項目があります。

買ってくれる人ならだれでもお客さんという考え方では、当社ならではの魅力を失ってしまいます。お客様は限られてしまうけれど、心を提供し、その人たちからこよなく愛される会社をつくること、それが私たちにとっての「成功」なのです。