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PNC-3000リペア
  • PNC-3000
    リペア

こんにちは。オリジナルマインドの今野と申します。

僕はふだんメカトロニクス中古品の写真撮影を担当しています。中古品には、新品にはないある種の「人生ドラマ」を垣間見る楽しさがあり、毎日数多くの中古品を撮影しながら、「こいつは今まで、どんな現場でどんな働きぶりをしていたのか...」といったことに思いを巡らせています。

そんな折、僕たちの間では「往年の銘機」と呼ばれているローランドDGさんの「PNC-3000」が入荷しました。「PNC-3000」は、世界初のデスクトップ型3次元切削加工機として1986年に発売され、機能美に満ちた無駄のないシンプルなデザインと、一般的なCNC工作機械に劣らない剛性と優れた切削性能を兼ね備えた、画期的なマシンでした。

当社の開発部門の日々の様子を見るだけでも、まったく新しいジャンルの製品を創り出す大変さや、製品を市場で認めてもらうまでの苦労は、僕にもとてもよくわかります。そして、目の前の古びた「PNC-3000」からは、その生い立ちから始まり働き盛りを経て、中古品として当社にやってくるまでの「人生ドラマ」がにじみ出ていました。きっと大学の研究部門、または個人ユーザーか企業に重宝され、持ちうる力を存分に発揮してきたのでしょう。

さすがに仕入れた時にはかなり汚れていて、機械としての役目を終えてしまったかのような疲れた姿をしていました。正直、切なかったです。でも、その姿が僕の心に火をつけました。「このPNC-3000を、もう一度仕事が出来る元気な姿によみがえらせてみせる」と。

想いの根底にあったのは、この銘機を生み出しデスクトップ型3次元切削加工機というカテゴリーを切り開き確立させた、ローランドDGさんへの強い尊敬と、それから感謝の念でした。もし「PNC-3000」の存在がなかったら、当社のKitMillシリーズは生まれていなかったかもしれないからです。

本体色の選定については、最近のローランドDGさんの製品にはオレンジ色がよく採用されているようなので、ローランドDGさんへの親しみを込めてできるだけ同じ色に近づけて塗装してみました。

リペア作業を終え、元気よく動き出した「PNC-3000」の姿を見ながら、図らずも嬉しくて笑ってしまいました。使い込まれた憧れの銘機を自分の手で新品のようによみがえらせる作業って、なんでこんなにも楽しいのでしょうか。しばらくこのワクワク感は止みそうにありません。

使用した部品

リペア前の写真

リペア後の写真

試運転

リペア後、下記の形状(Turners cube)の加工をしてみました。

結線図ダウンロード

こちらのページから結線図とTurners cubeの加工データがダウンロードできます。

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