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KitMill CIP100で作る両面基板
  • 作り方

KitMill CIP100で加工した片面基板を重ねて両面基板を製作する方法を紹介します。
打込スルーホールを使って部品面とハンダ面のパターンを導通させることで両面基板としています。

通常、両面基板は基板を両面加工して製作します。裏返した際の位置合わせにはピンを用いることが多いです。
今回の方法では、従来の方法と比べて以下のメリットがあります。

  • 裏返して加工しないので、基板の位置がズレる心配がない
  • ピン等の位置合わせ用の部品と加工機が干渉する心配がない
  • 加工に失敗しても、両面分作り直す必要がない

両面加工は片面加工とは違ったノウハウが必要になります。
今回の方法であれば片面基板と同じ感覚で加工できるため、簡単に製作できます。
KitMill CIP100で両面基板を製作する場合は今回の方法がおすすめです。

設計

今回は、0.8mm厚の片面生基板と打込スルーホールにはHT-1-2を使用しました。
HT-1-2は取付穴径Φ1.3mm、頭径Φ2mmなので、取付け部分のランドは下図のように径Φ2mm以上、穴径Φ1.3mmにする必要があります。

以下が設計した基板です。
赤色のパターンは部品面、青色のパターンはハンダ面です。
黄色の枠は打込スルーホールを使用する部分、水色の枠は部品面からもはんだ付けする部分です。
抵抗などの両面からはんだ付けできる部品が入る穴には打込スルーホールを使用しないようにしてあります。

基板の仕様

  • 最小パターン幅:0.41mm
  • 最小パターン間隔:0.32mm
  • 最小穴径:Φ0.81mm
  • 基板サイズ:76×76mm

基板加工

まずはNCプログラムを作成します。
部品面用とハンダ面用のNCプログラムを作成する必要があります。

今回は、土佐昌典FTでパターンを加工(工程1)した後に、土佐昌典VCでパターン、穴、外形を加工(工程2)しました。
こうすると加工溝の幅が広くでき、はんだ付けしやすくなります。
土佐昌典VCで再度パターンを加工するのは、土佐昌典FTで加工できなかった狭い部分を加工するためです。

NCプログラムの作成はORIMIN PCBを使用しました。
両面基板を製作するため、部品面は反転させず、ハンダ面は反転させて変換する必要があります。

作成したNCプログラムを使用して加工します。

加工後、基板を取り外し、水で流しながらスポンジ研磨材(ファイン) でバリ取りします。
綺麗に仕上がりました。
KitMill CIP100であればこれぐらいの基板は簡単に加工できます。

▲部品面 ▲ハンダ面

打込スルーホール取付け

以下の写真のように、銅箔面が外側になるように基板を重ねます。

取り付け穴に打込スルーホールを通し、かしめます。
打込スルーホールをかしめるには、下図のようにしてハンマーで叩きます。力を入れすぎるとパターンの銅箔が割れるので注意します。
取付穴がズレて差し込めない場合、加工機のXY軸ができるだけ90°になるよう直角度を調整する必要があります。

▲部品面 ▲ハンダ面

打込スルーホールをはんだ付けして確実に導通させます。

▲部品面 ▲ハンダ面

電子部品取付け

電子部品をはんだ付けします。
部品面からもはんだ付けするため、はんだ付けする順番に注意します。

動作確認

実際に動作させてみました。

無事動きました。これで完成です。

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