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どこから見ても美しい!!誰が見ても惹かれてしまう3軸トゥールビヨンの置き時計。

2016年02月19日

うわ!!なんだこれは!!その作品は、思わず「わ!」と声の出てしまうような機構の美しさを私たちに見せてくれた。言葉などいらない。ともかく見ているだけでワクワクしてくるのである。その作品とは、上山孔司さんの製作された「トゥールビヨン3.1」だ。三次元的に調速機構が回転して時を刻む置き時計である。
ものづくり文化展2014での最優秀賞に続き、さらにグレードアップした当作品でまたもや、ものづくり文化展2015でも最優秀賞に輝いたその魅力は圧倒的である。

この作品にも使われている三次元の調速機構は、見た目の美しさもさることながら、機能としての意味もある。あらゆる角度で軸が通っているので「重力」の影響を平均化してくれるのだ。腕時計や懐中時計のようにあらゆる方向から重力が掛かる機構には、その些細な力でも積み重なってしまい時計を狂わしてしまったりなどのトラブルに繋がってしまうのだ。ただ美しいだけではなく、その形に「機能」が備わっていることがまたその魅力を大きなものにしてくれている。

また、驚くなかれ。上山さんはこの3軸機構をなんと2DCADのみで設計してしまったとのことである。なんという空間認識力であろうか。脱帽である。
それに反して、上山さんはそれを偉ぶることもなく「や、個人ユースの3D-CADを当時はあまり知らなくて、使い慣れた2Dでやってしまいました」と笑っていた。取材をしていても思ったのだが、この上山さんともかく「空気感が柔らかい」方なのだ。作品のかっこよさから「攻めな感じ」の方かと思いお会いしてみると、その滲み出る人間性の温かさになんだかホッとしてしまった。

そんな上山さんであるが、この作品をつくるに至ったキッカケを尋ねたところある動画をみたことで気持ちに火がついたそうだ。機械式腕時計でも名高いフランクミューラーの動画である。この動画を見て「こんなかっこいいものを自分も作ってみたい」そう思ったのがキッカケであったという。

ものづくりのかっこよさや凄さは一般の方にはなかなか伝わりにくいこともある。その技術が内部機構的なものであったりして、表層化しにくい(目に見えない)こともあるからだ。そうした意味でも、この作品のように「誰が見てもその美しさに惹かれてしまうもの」というのは大切なのである。私たちつくり手のしてきていること、またその価値を業界外の多くの方々にも「感性を通して」伝えてくれるからだ。小さなつくり手たちが、もっと自由に、もっと楽しく、そしてプリミティブにものづくりをしていくためには、その周りの人々にもその「魅力」を知っていただくことが、時として必要なのではないかと思う。普段ものづくりをされない方々が、つくり手の渾身の作品を見たとき「自分には関係のないもの」と思われてしまうことがあるとしたらやはり悲しいことであろう。できることならば「みんなで」楽しみを共有していきたいと思うのである。

そうした意味で、上山さんの作られたトゥールビヨン3.1はその誰もが一目見て惹かれてしまう美しい外観により、作り手ではない方に向けても「ものづくりはこんなに楽しいんですよ」と語りかけてきてくれている。こうした作品がもっともっと出てきてくれることを私たちは楽しみにしている。こうした作品の存在は私たちに勇気を与えてくれるからだ。

撮影させて頂いた写真一覧はこちらからご覧になれます。
上山孔司様の作品はこちら
メカトロマーケットプレイス(委託販売)にてトゥールビヨン3.1の設計データが手に入ります。

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